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仙台

「承認欲求はよくない」って人は言うけどさ

2024.04.05

皆さま、こんにちは!

就労移行支援&生活訓練(通所型)を行っているアクセスジョブ仙台です。

今回は自分の価値について、私が考えていることを少しお話ししたいと思います。

皆さんはアドラー心理学をご存じでしょうか。

アドラー心理学の入門書として有名なのが、200万部を突破したベスト&ロングセラー「嫌われる勇気」という本です。

「心理学」と言うとなんだか難しく聞こえますが、要するにこの本が言いたいのは「自分の価値は自分で決めるものであり、他人の言動に左右されることなく、自分らしく歩みなさいね~」ということだと思います。

私はアドラーの書いた書籍を直接的には読んだことはないのですが、アドラー心理学では、「人に認められたい」「誰かに必要とされたい」といった承認欲求を基本的に認めません。

「褒められたいから〇〇をする」「怒られないために△△しなくちゃ!」といった考え方ばかりしていると、自分の意見が置き去りになってしまい、褒めてくれる人がいなくなった時、もしくは怒る人がいなくなった時に「じゃあどうすればいいの?」と何もできなくなってしまう危険性があるわけです。

アクセスジョブでの活動の中や働く目的について話している時に、よく利用者の方々から「働いて誰かの役に立ちたい」「人のために何かしてあげたい」という言葉が出てきます。

アクセスジョブに通所されている方のほとんどが、対人関係に悩みや課題を抱えていたり、人との関わりで傷ついた経験をお持ちだったりします。

近ごろ、世の中の様々なSNSやメンタル系の発信を見ていると、他者承認や承認欲求を否として、自分のやりたいことや実現したいことに集中すればメンタルは自然と安定していく……的な発信が多いように感じます。

そしておそらくそれは正解であり、不正解でもあるのでは?と私は思います。

というのも、今の世の中、白と黒ではっきりと線引きのできるものばかりではないので、延いては他者承認、承認欲求などの「他人から褒められたい」「誰かに認められたい」といった気持ちを全否定するのも何か違う気がするのですよ。

AIの進化やテクノロジーなんかの発達により今後どうなるかは分かりませんが、少なくとも今の段階では、社会で生きて行くために、私たちは人との関わりを避けては通れません。

自分自身の価値を自分で認めることができるなら、もちろんそれでいいんですけれども、

生身の人間ですから、どうしてもそれがブレてしまう時があります。

「私って本当に生きている価値があるのかしら?」みたいにね。

そういった時に、手っ取り早く自分の価値を見つける方法が他者からの評価です。

自分のしたことによって他人から感謝されたり、褒められたり、尊敬されたり……。

自分にとって何かしらのポジティブなリアクションが、結果的に自分の存在価値を見出してくれることがあります。

私の話ですが、過去に半年ほど、勉強以外何もしなくてよい期間をいただいたことがあります。

勉強以外の時間はバイトもせず、好きな映画を見たり、本を読んだり、運動をしたり、お茶を飲んだりと、自由気ままな生活を送っていました。

今になって振り返ってみると、めちゃくちゃ羨ましい生活なわけですが、どういうわけか、当時の私はどんどん精神的に辛くなっていったんですよね。勉強を含め、自分のやりたいことばかりしているのに。

一体どうしてだろう?と考えてみると、社会の中で価値を見出せないと自分の価値を認識できないし、価値を生み出す結果として周囲からの評価も生まれるということに当時の私は考えが至りました(これが正しいかどうかは別ですがね)。

学校に通っていれば学生としての自分、社会人として会社に勤めていれば、会社員としての所属や価値がそこには生まれます。

要するに、「周りからの反応があれば世の中に価値を提供できる」=「社会とのつながりを感じられる」=「自分の居場所がある」ということにつながるわけで、どうやら人間のメンタルの安定にはこういったことが多少なりとも必要みたいなんです。

つまり何が言いたいかというと、世の中には誰かに「認められたいなあ」「褒められたいなあ」という気持ちを良しとしない風潮がありますが、「まあ、たまにはいいんじゃないの?」という話でした。

生きづらさを解消するためにも、いずれ考え方を修正する必要があるのかもしれませんが、頭ごなしに今の気持ちを否定されてもねえ~ってことで。

読んでくださりありがとうございました😄✨

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