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コラム「障がい」と「仕事」

【障がいと仕事】職業適性を見つけてキャリアアップする方法

2024.11.04

職業準備性ピラミッドの最上段は「職業適性」です。

こんにちは。

前回は、職業準備性ピラミッドの下から4つ目となる「基本的労働習慣」についてご紹介しました。

>>>前回のコラムはこちら

今回のテーマはピラミッドの一番上に位置する「職業適性」です。これまでのスキルよりも、より長期的なキャリア形成に必要なものと言えます。

「職業適性」は職業準備性ピラミッドの最上部にあたります。

ご覧のとおり、「職業適性」は職業準備性ピラミッドの最上部にあたります。

ピラミッドのこの段階にいらっしゃる方は、これまでに紹介してきた「心と身体の健康管理」「日常生活管理」「社会生活技能・対人技能」「基本労働習慣」を身につけた状態と考えられます。

この記事では、ピラミッド最上段の「職業適性」が、いったいどのようなものなのか、どのように職業適性を理解し自分に合った仕事を見つけ、キャリアを築いていけるかについてご紹介します。

障がいをお持ちの方が長期的に働くためには、自分に合った仕事を見つけることが重要です。これから就職活動を始めるかたも、すでに働いているかたも、ぜひこの記事をお読みいただき、長期的なキャリア形成を考えるヒントにしていただければ幸いです。

>>> 目次 <<<

  1. 職業適性とは何か?障がい者就労における重要なスキル
  2. 職業準備性ピラミッドの「職業適性」をどのようにとらえるか
  3. 職業適性を見つけるための方法
  4. 職業適性にもとづく「キャリアプラン」と「働きがい」
  5. 職業準備性ピラミッド「職業適性」まとめ

1.職業適性とは何か?障がい者就労における重要なスキル

職業適性は、その仕事に必要なスキルのことですが、仕事によっても、職場によっても求められるスキルは違います。

職業適性とは、一言でいうと「その仕事に必要とされるスキルをもっているか」ということです。

例えば、事務職にはPCスキルや正確性、処理スピードが必要とされるでしょうし、接客の仕事には人当たりのよいコミュニケーションが求められるでしょう。

同じ職種だったとしても、職場によって求められるスキルが異なる場合もありえます。また、同じ職種でも、在宅勤務でのお仕事の場合は、別のスキルも必要になると考えられます。

職業準備性ピラミッドでは、職業適性は以下のように説明されています。

  • 自身の就労能力の理解
  • 指示の理解
  • 業務処理能力(作業速度、正確性、クオリティ)
  • 作業環境の変化への対応
  • 能率の向上、創意工夫

このように「職業適性」とは、仕事によって異なる「求められるスキル」のことで、それを持っているかどうかが問われているのです。

2.職業準備性ピラミッドの「職業適性」をどのようにとらえるか

一般的に「職業適性が身についている状態」というのは、その職務をまっとうするために必要な知識や技術を持ち、一定のクオリティを維持して仕事ができるということです。「その仕事への適性がある」ということは、安定して仕事を長期的に継続できると見なすことができます。

ではここで「必要なスキル」「求められるスキル」を語るだけではなく、自分にはどのような仕事に適性があるのか」というふうに【自分軸】でも「職業適性」を考えてみましょう。

【自分軸】で「職業適性」を考えてみましょう。

そもそも「職業適性」は個人の性格、興味、能力などに基づいて、どのような仕事が自分に向いているかを示す指標でもあります。

その仕事に必要なスキルを身に付け、高めていくことはもちろん大切なことですが、同時にその時点でのご自分の適性、つまり「向き・不向き」というように「自分軸」でとらえることも、職業適性を考えるうえで必要な視点です。

接客の仕事には接客職、事務の仕事には事務職に、求められるスキルがあります。

例えば分析力に優れている人はデータを扱う仕事が向いているかもしれません。例えばその時点でパソコンスキルが不足しているのであれば、データを扱う仕事に必要とされるパソコンの操作を習得することで、適職に一歩近づくことになるでしょう。

ご自身の職業適性を把握し、自分に合った職業を見つけることができると、結果として無理なく働き続けることができ、キャリアアップや長期的な就労につながると考えられます

3. 職業適性を見つけるための方法

職業適性を見つけるには、自己理解を深めることが重要で、そのためには自己分析や適職診断を活用するのが効果的です。

自己分析の様々なツールを使うのも良いですし、自分が興味を持っている分野や、自分の強みとなるスキルを書き出してみるだけでも、自分に適した仕事、つまり自分の職業適性に合う仕事を見つけるヒントになります。

職業適性を知るためには自己分析が必要です。

就労移行支援事業所では、自己理解を深めるプログラムで自分の職業適性を把握していくことができ、お一人お一人の能力や特性に基づいた職業選択ができるようサポートを受けられます。

具体的には、様々な訓練を経験しながら支援員と相談することによって方向性が見えてきたり、職場実習でその職業が本当に自分に合っているかを実感することもできるでしょう。もちろん、ご自身の職業適性をさらに伸ばしていくための訓練やトレーニングの提供もあります。

4. 職業適性にもとづく「キャリアプラン」と「働きがい」

職業適性がわかったら、それを活かして長期的なキャリアプランを立てると、働く上での目標になり、働きがいにもつながります。

職業適性を踏まえ、キャリアプランを考えましょう。

職場の上司や支援機関と相談して目標設定をし、定期的に成果の振り返りをしていくのがおすすめです。時にはキャリアプランを修正しながら、無理のないペースで進めていきましょう。

一つずつ目標をクリアし、自己実現に向かっていけるということは、働く喜びにつながると言えるのではないでしょうか。

キャリアプランを考え、仕事をとおして成長や自己実現ができることは働く喜びといえるでしょう。

一日のうち、仕事に使う時間は意外と長いものです。充実感や喜びを仕事から得ることができると、明日への活力になり、将来へのビジョンを前向きに描くことができるのではないでしょうか。

5. 職業準備性ピラミッド「職業適性」まとめ

職業適性を理解し、キャリアプランを考え、充実した職業人生を送りたいですね。

自身の職業適性を理解し、それを活かして働くことは、障がいをお持ちの方にとって長期的な職業安定とキャリアアップの鍵となります。

あなたに合う手段で職業適性を把握し、ご自身に合う職場を見つけ、豊かな職業生活を実現しましょう支援機関を活用してサポートを得ることも一つの案です。支援者客観的な視点を参考にしながら、納得感と安心感のある就労へとつながることでしょう。

職業適性にマッチする職場で働くことにより、障害を持つ方が自分の強みを活かすことができ、働く側にとっても雇用する企業側にとってもプラスの結果となるはずです。


これまで6回にわたって、職業準備性ピラミッドの解説をしてきました。

>>職業準備性ピラミッドの解説第1回はこちら

将来のキャリアプランを描き安定的に働いていくために、職業準備性を土台からしっかりと整えていくことはとても大切です

長期的に安定して働くために、職業準備性の土台から整えていきましょう。

アクセスジョブなどの就労移行支援では、働くために必要な訓練や相談が可能です。

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📢次回のコラムは12月に更新予定です。

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