コラム「障がい」と「仕事」

【働き方の選択】様々な働き方

2023.09.11

こんにちは。

皆さま「働く」って何でしょう?
生きていく為には働くことが必要」、「働くことで自分の目標を達成したい」や、「働くことで社会とのつながりが持てる」という考え方。

また一方で「お金があれば働かなくても大丈夫」、「働かないとやる事がない」という人もいます。

「働く」に関して、人は様々な目的や価値観を持っているのですね。
私もその時の環境や年齢で目的は変わってきました。

ある時は「自立したくて働く」

ある時は「働いて夢を実現したい」

そして今は「生活の為、社会とのつながりの為に働こう」と考えています。

その中で、「働く」の目的は1つではなく、様々な目的が重なり合っていることに気づきました。

今は就労移行支援に通っており、働くことは「社会に貢献する」ことにもなるのだな、と感じています。
私が参加したプログラムで「生活に必要なお金はいくらか?」がありました。

今回のコラムでは、お給料と雇用形態(働き方)をご紹介します。

「就労を目指す」というのはもちろん大変なことですが、就職活動の前に自分が目指す「働き方とその暮らし」を考えてみるよい機会でした。

自分に必要なお金はいくら?

プログラムではこれから自分がどのような生活を送りたいか?より豊かな日常を送るにはどの程度お金が必要か?を考えました。

家族の状況、住む場所の費用、また趣味を楽しむ為には?など必要な費用を洗い出しました。
1年先、5年先まで大まかな金額をだしたのですが、私の場合、趣味まで入れるとかなり稼がないといけないな、と感じました。
また、行政サービスを活用して支出を抑える事を学びました。

自立した生活の一歩として障がい者向けのグループホームがあります。

費用は相場価格より安く設定されている場合が多かったですね。

都道府県が運営している公団に入居する方法もありました。
次に収入面です。

障害年金は働いていても貰えることが多いと知りました。

厚生労働省の令和元年の調査では障害年金を受給している人の約34%が働いています。

生活保護は収入との調整があります。

働いて社会に貢献しながら、最低生活費に足りない分が保護費として支給されるしくみでした。
みなさんは月にどれくらいの給料が必要でしたでしょうか。

収入は多ければ多いほど金銭的な面では生活が豊かになりますが、オーバーワークで体調が崩れてしまっては大変なことになってしまいます。

長い間継続的に働くために、自分なりの生活のリズムと働き方、必要なお給料のバランスが大切と知りました。

次は主な雇用形態を「障がい者雇用(特例子会社含む)」「一般雇用」「福祉的就労」にわけてご説明します。
👉詳しくは、生活困窮者の支援制度について「厚生労働省ホームページ」
👉詳しくは、生活困窮者の相談窓口について「厚生労働省ホームページ」

障がい者雇用(特例子会社含む)について

民間企業に雇用されている障がい者の数は18年連続で過去最高を更新しています。(令和3年6月1日現在)

障がい者雇用は障害者雇用促進法のもと進められており、厚生労働省のホームページには「障害のあるなしに関わらず、誰もがその能力と適性に応じた雇用の場に就き、地域で自立した生活を送ることができるような社会の実現を目指す」と記載があります。

障がい者雇用求人を受ける際は、障害者手帳を持っていることが前提となり、一般雇用とは別の枠が設けられています。

企業側が目標とする障がい者の雇用率(全従業員に占める割合)は、令和5年度2.3%、令和6年4月2.5%、令和8年7月2.7%と上がってきています。

私たち障がいを持つ身にとっては嬉しい情報ですね。
特例子会社とは、企業が障がいのある方の雇用を促進して就労定着を図るために、特別な配慮をして設立した子会社です。

配慮された職場環境の中で、個々の能力を発揮する機会が確保されているので、障がいのある人にとって安心して働くことができます。

特例子会社の雇用数も親会社の障害雇用率に算入されます。
ここで障がい者雇用のメリット、デメリットを確認してみましょう。
【障がいのある方から見て】
メリット

・障がいの症状を考慮してもらい合理的配慮を受けることができる。
・一般枠よりも就職しやすい傾向がある。
・周りの理解が得られやすく就労後も働きやすい。

デメリット
・求人の数が一般雇用に比べて少ない。
・仕事内容が限定されている場合がある。
・勤務時間が短いことや業務内容の制限が理由で賃金が安い場合がある。

【企業から見て】
メリット

・多様性のある企業文化や組織作りができる。
・社会的責任(CSR)を果たし、企業としての価値創出につながる。
・障害者雇用納付金をもらえる。

デメリット(雇用する上での課題)

・会社内に障がいの症状にあった仕事があるかどうか。
・障がい者を雇用するノウハウがない。
皆さま、ダイバーシティという言葉をよく耳にしませんか?辞書で引くと「多様性」。

企業は女性の雇用率をあげたり、外国人を積極的に採用したりしています。

目的は多様な人が集まり、色々な角度から物事を見て考え、最適なアイデアや解決策を見つけることです。

障がい者雇用もこの目的のための一つの方法です。

皆さまから見た視点や考え方が企業の抱える課題を解決することにつながっていきます。

誰もがやりがいを持って働ける社会づくりを目指し、企業や自治体も積極的な活動を進めています。
👉詳しくは、障がい者雇用について「厚生労働省ホームページ」
👉詳しくは、障がい者の法定雇用率「厚生労働省ホームページ」

一般雇用について

こちらは障がいのない方と同じ雇用枠で働くことです。

今までのキャリアを活かしたり、新たな仕事にチャレンジしたりと幅広いしごとを選ぶことができます。(もちろん障がい者雇用でもできますが少し幅が狭くなってしまいます)

しかし働く上で特別な配慮がなく、長く続けることが大変になります。

皆さまから見たメリットとデメリットをみていきましょう。
メリット
・障がい者採用枠よりも職業の幅が広く、求人数が多い。
・障がい者採用枠よりも賃金が高くなる傾向がある。

デメリット
・障がいに関する職場の配慮がない。(もしくは受けにくい。)
・職場の人に障がいを隠しながら働く場合が多く、ストレスに繋がる。
・勤め先企業と連携して就労定着支援などの行政サービスを受けにくくなる。

一般雇用を選ぶ場合は、障がいの程度や症状、自分の就労に対する過去からの経緯を考えて選ぶ必要があると思いました。

一般雇用でも自らの障がいを会社に相談して、ある一定の考慮を受けながら働いている方もたくさんいます。

採用するか否かは企業側の判断になりますが、募集している仕事内容に合っていれば面接の機会をいただくことにチャレンジしてもよいかもしれません。

福祉的就労について

最期は福祉的就労についてご紹介します。

一般企業で働くことが困難な場合、福祉サービスの中で働けます。

65歳未満でしたら働く上での期間制限はありません。

就労継続支援事業所や、生活保護法に基づく授産施設などがあります。

就労継続支援事業所にはA型とB型があり、雇用契約のもとで働くのがA型となり、B型は雇用契約がない状態で働きます。

詳しくはリンク先でご確認ください。
詳しくはコチラ

【働き方の選択】 様々な働き方 まとめ

働き方には目的や価値観によって様々な雇用形態があります。

言ってみれば様々な可能性がそこには潜んでいます。

働くことを通じて新しいことを発見したり、新しい人と出会ったり、今までの経験を活かしたりできます。

同時に、働くことには大変なこと、苦手なこともあります。

しかし嬉しいこと、楽しいことも沢山待っています。

私自身はストレスに弱いことから過剰なストレスなく働き続けることが一番大事だと思いました。
今はダイバーシティの時代であることから、様々な考え方や能力を活かしたいと考えはじめた企業が少しずつ増えつつあるような気がします。

皆さまが持っているスキルや得意分野、考え方で企業に貢献してみませんか。
最期に繰り返しになりますが、自分の特徴や症状を自分自身がよくわかったうえで、生活のお金を検討し、自分の目的に従って働くことがよいと思います。

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📢次回は9/18月曜日 「働く前のスキル」について掲載予定です。

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