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コラム「障がい」と「仕事」

【働く前のスキル】就労移行支援事業所で身につけるスキル

2023.09.18

こんにちは。

皆さま「働く前に必要なスキル」と聞いてどのような事を思い浮かべますか?

私が思い浮かべたのは、業種や職種に関する専門知識や履歴書の書き方といった直接仕事に関することでした。

しかし、「働くこと」は、まず生活を安定させ、自分の考え方の特徴をよく知り、人とのコミュニケーションをスムーズにおこなえるようにすることが大変重要であるとあらためて気づきました。
今回のコラムでは、就労移行支援事業所で身につけるスキルとし、大きく分けて「生活リズムを整える」「仕事に対する基本スキルを身につける」この2つに関してご説明させていただきます。

生活リズム「健康管理」 

働く為には健康であることが一番。

より安定した暮らしの為にも自分の身体のことを大切にしなければいけません。

自分の障がいをよく理解すること、体調不良の時に現れる症状を知っておくことが大切です。

体調不良は身体が発するシグナルです。

よく理解しておけば、早い段階で対処できますので、大きな不調にいたりません。

対応策を持っていると安心ですね。

日々のお薬管理も大切です。

私は昔、薬を減らすことをひとつの目標にしていました。

無理をしてでも服薬をやめて病気を治す。

そんな考えでした。

しかしある時、間違っていたと思いました。

処方された薬の量を適切に飲み続け、主治医の診断のもとに、減薬することが大切だと思いました。

よく考えてみると老眼になれば老眼鏡が必要になってくる。

生活の必需品です。

だったら病気と付き合う上で薬を飲んで生活していくことは同じことだと思いました。
また、身体を動かすことにも取り組みました。

YouTubeには、ヨガやダンス、筋肉トレーニングの動画が満載です。

これらを使いながら楽しみをもって取組みました。

そうそう、歩くだけでポイントがたまる無料アプリもあります。

小さな目標を持ちながら取組むことが、続けることにつながると思います。

健康管理、それは就労に向けた初めの第一歩です。

生活リズム「日常生活管理」

健康管理をしながら、同時に進めていきたいのが、日々の生活をリズムよいペースで過ごすことです。まずは睡眠と食事のリズムを整えます。

特に睡眠は整えようと思ってもなかなか自分の意思だけでは難しい部分もあります。

「夜はすぐに寝付けない」、「夜中に何度も目が覚める」、「朝は布団から出ることができない」など人によって様々です。

私は睡眠時刻や夜中に目が覚める回数(中途覚醒)を記録することから始めました。

決まった時間に食事をとる、夜遅くにスマホを見ない、毎日散歩するなどを習慣にしました。

どうしても眠れない時は病院で処方された導入剤をのむと寝つきが良くなりました。

日々の身だしなみやお金の管理など、自分が少し課題だと思っていることに目標をもって取り組むことも有意義でした。

目標は些細なことでいいと思います。

目標が達成できれば自分にご褒美をあげてください。

私にとって好きなコーヒーを飲むことがささやかなご褒美です。

このような生活管理も一緒に身につけていければと思います。

基本スキル「コミュニケーション」

働くうえで人との関わりは必ず発生します。

そのことによって新たな発見や多くの学びが得られます。

一方、人との関わりは非常に難しいことでもあります。

なぜなら人にはそれぞれの個性があり、考え方が違うからです。

程度の差こそあれ、人間関係の構築は誰もが難しいものです。

相手の話を聴く、自分の意見を考える、自分の意図を伝える。

コミュニケーションはこのサイクルの連続です。

言葉だけではなく、顔の表情や声のトーン、身振りを通じて、感情のやりとりもおこなわれます。

その感情のコントロールも大切になってきます。

このように書くと大変なことに感じてしまいますが、事業所ではプログラムの受講や、グループワークを通じた意見交換、事業所での生活を繰り返しながら経験し、そのスキルを向上させていきます。
ポジティブ思考やネガティブ思考といった言葉があります。

失敗した時、「あっ、やってしまった!」と最初は誰もが思います。

次に「ようし、次回からはここを工夫してより良い物を作ろう!」と考えるか、「やっぱりダメだ。僕はできないんだ」と考えるかで次の行動は大きく変わります。
自分の考え方や人とのコミュニケーションを学んでいくことで、仕事で必要な仲間とのほどよい距離感、ほどよい関わり方が身につくと思います。

基本スキル「ビジネスマナーと報連相」

「○○さん、明日から働いてください」なんて言われたらどうしますか?

久しぶりに働く場合はとても不安になったりしませんか。

働く前にビジネスマナーや仕事での報連相を経験しておくことが大切です。
マナーを辞書で調べてみると「態度」「礼儀」「礼儀作法」とでてきました。

仕事をするうえでの態度や礼儀、礼儀作法ということになります。

なかなかイメージできません。

他のWebサイトも検索しました。

その中に非常に分かりやすいものがありましたので、私の考えも含めてご紹介します。

ビジネスマナーに対する基本的な行動です。

5つあります。
①元気にあいさつをする。
②お礼や謝罪ははっきりと伝える。
③身だしなみはいつもきれいに整える。
④時間や約束を守る。
⑤仕事に関して報告、連絡、相談をする。

「なあんだ、当たり前のことだ」と思うかもしれませんが、社会人生活が何十年の私でもこの5つがきっちりできている人にはなかなか会うことができません。
・「おはようございます」笑顔で言えてますか?
・「申し訳ありませんでした」あなたは同僚に素直に謝ることができますか?
・「仕事での服装」オフィスカジュアルって何ですか?
・「時間を守ろう」会議では5分前に席についてますか?
・「作業チェックをするのを忘れた」失敗したことを一番最初に報告してますか?

移行支援ではこれらの習慣づけを学び、電話対応、名刺交換、報連相などの模擬訓練を行いました。

基本スキル「職業適性」

どのような職場や仕事が自分に適しているかも考えます。

細かい仕事を長時間続けることが好きか。

事務的な仕事より体を使った仕事の方が合っているか。

多くの人と仕事をすることに抵抗がないかなどです。

その為にも自分の障がいの特徴や現れる症状をきっちり把握しておくことが大切です。

過去の仕事経験や身についたスキルも大きく影響してくることでしょう。

支援員との面談を通じて一緒になって考えていくこともできますので、ご相談してください。

【働く前のスキル】就労移行支援事業所で身につけるスキル まとめ

👉詳しくは、厚生労働省資料より

いかがでしたか?
スキルはすぐには身につかないのでプログラムで学習したり、グループでディスカッションしたり、時にはロールプレイングに参加する事で、できる事が増えました。

事業所に通って日々勉強し、支援員や他の利用者さんと過ごすことも役に立ってます。

まずは構えずにやってみることが大切です。

ある大学の先生が言ってました。

「もともと人間にはやる気という動機は存在しない。

少しずつやり始めることによって、どんどんやる気が沸いてくるのだ」と。
私も最近ビジネス書が読めていませんが、まずは好きなエッセイを読むことから始めたいと思います。

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📢次回は9/25月曜日 今回も少し触れた「ビジネスマナー」について掲載予定です。

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